
スマホのニュース通知を見た瞬間、思わず「うわ、マジか…」と声が出てしまいました。
秋の天皇賞で、クロワデュノールの鞍上が北村友一騎手からC.デムーロ騎手に行き変わるとのこと。
勝負の世界だし、相手はあのクリスチャン・デムーロだから「勝ちにいくための最高の手」なのは重々分かってます。分かってはいるんですけど……やっぱりショックだし、めちゃくちゃ寂しいのが本音です。
デビューからずっと手綱を執って、ホープフルSも日本ダービーも一緒に獲ったコンビですよ。北村騎手が怪我から復帰して、この馬と出会って、またG1の頂点まで駆け上がっていくストーリーに胸を熱くしていたファン、私だけじゃないはずです。
でも、同時に「なぜこのタイミングで替えるのか」を考えると、サンデーレーシングというクラブの鬼のような勝負徹しっぷりも透けて見えてくるんですよね。
今回の舞台、東京芝2000mって本当に誤魔化しが効かないコースなんですよね。
特に秋の天皇賞は、古馬のトップクラスが一線級でぶつかり合う超ハイレベル戦。道中のポジション争いも仕掛けのタイミングも、ほんの少しの判断ミスが命取りになります。
C.デムーロ騎手って、来日するととにかく道中の位置取りが強気だし、勝負どころでハミをかけ直して馬を伸ばす技術がえぐいじゃないですか。
サンデーレーシングのこの徹底的なビジネス割り切りは、ファンとしては切ない反面、クラブ馬の宿命というか、G1を勝つための執念そのものだなとも感じます。
思い返せば、過去にもこういう「主戦降板」でファンがざわついたこと、何度もありましたよね。
石橋守騎手とのコンビで皐月賞とダービーを勝って「さあ古馬でも!」って時に、武豊騎手に乗り替わりが決まったあの時。当時はすごく寂しかったですが、結局、武豊騎手で初戦の天皇賞(秋)をあっさり勝っちゃったんですよね。あのレースを見た時、「ああ、これが勝負の世界の現実か…」とぐうの音も出ませんでした。
気性難で折り合いが難しかった馬が、C.スミヨン騎手に替わった途端、ジャパンカップで後続を4馬身置き去りにする異次元の圧勝劇。剛腕の外国人が力でねじ伏せて、馬の隠れたポテンシャルを一気に爆発させるあのパターンは、見ていて鳥肌が立ちました。
一方で、鞍上が毎レース変わるようになってから、どこか噛み合わずにG1・2勝目に届かなかった例もあります。「外国人に乗せれば絶対に勝てる」なんて甘い話じゃないのも競馬の難しいところです。
正直なところ、北村友一騎手とクロワデュノールが一緒に秋の盾を掲げる姿が見たかったです。あの人馬の一体感とドラマが好きだったから。
だけど、C.デムーロ騎手が乗ったクロワデュノールが、私たちがまだ見たこともないような凄まじい脚を使ってあっさり勝ってしまう未来も、なんとなく頭に浮かんでしまうんですよね。
北村騎手がこれまでじっくり教えて育て上げてきた土台があってこそ、C.デムーロ騎手の追いが活きる場面もあるはず。そう思えば、北村騎手の仕事が無駄になるわけではありません。
切なさとモヤモヤはまだ残っていますが、腹をくくって秋の東京競馬場を待ちたいと思います。新しいコンビがどんな走りを見せてくれるのか、期待と複雑な胸中を抱えながら見守りましょう!